楽天の「365日出荷」に対応したい!発送代行業者を選ぶポイントは?

2024年02月29日

「365日出荷」は、Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングなど大手ECモールの出店者にとって重要な課題。特に2024年から始まる楽天の「配送品質向上制度」に向けて、土日発送の準備を急ぐECサイト運営者も多いのではないでしょうか。

土日祝日を含めた365日配送は負担が大きく、発送代行サービスの利用が効率的です。そこで今回は、発送代行業者選びで重要なポイントと注意点を紹介します。

Amazonや楽天、Yahoo!の「365日出荷」とは?

近年のEC市場においては、スピード競争が激化。「当日出荷」「翌日もしくは当日到着」が当たり前になり、土日祝日も含めた365日出荷が求められています。

そうした状況をふまえ、大手ECモールでも「365日配送」のための制度を整備中。ショップ運営者にとっては負担が増えるものの、ある意味ではチャンス。365日出荷に対応すればモール内検索で上位に表示されやすくなり、売り上げを伸ばすきっかけになります。

ただしその一方で、対応できなければ不利になり、売上を落とす恐れも……。波に乗り遅れないように、各ECモールにおける「365日配送」「土日発送」の動きについて、改めて整理しておきましょう。

(1)Amazon

2021年7月から、Amazonの「マケプレプライム」において「土日の出荷対応」が必須になりました。土日も出荷しなければ「プライムマーク」がつかないため、購買率が下がる可能性があります。

(2)Yahoo!ショッピング

2020年から始まった、Yahoo!ショッピングの「優良配送」。最短お届け日を「注文日+2日以内」に設定する必要があります。

つまり実質上「365日出荷」が必要な制度ということ。2022年8月からは優良配送に対応していないと、「おすすめ順」の検索結果で上位に表示されなくなりました。

(3)楽天

楽天の365日配送は、2024年6月もしくは7月に「配送品質向上制度」としてスタートする見込みです。

一定の基準を満たした商品に「配送認定ラベル」(仮称)が付与され、検索で優位になる可能性があります。基準には店舗基準と商品基準があり、発表されている案は次の通り。

▼店舗基準
・納期遵守率96%以上
・6日以内のお届け件数比率80%以上
・出荷件数が月100件以上
・共通の送料込みラインの導入

▼商品基準
365日出荷可能
・午前の注文は翌日届け可
・午後の注文は翌々日届け可
・日付指定可能

これらの情報を見ると「土日祝日・GW・お盆・正月など大型連休」の出荷も必要だということ。このように「365日出荷」が求められるだけではありません。午前注文は翌日着といったように、商品到着までのスピードも求められるということです。

(※これらは全て2024年2月29日現在の情報です)

「365日出荷」に対応するためには?

365日出荷に対応しないと検索順位が落ち、売上を直撃するかもしれません。大手ECモールでショップを運営しているなら、個人事業主や会社を問わず、365日出荷を実現する方が得策といえるでしょう。

365日出荷をするなら、選択肢は大きく分けて二つ。「なんとか自社で発送作業を頑張る」「発送代行サービスを利用する」という方法が考えられます。

選択肢(1)なんとか自社内で発送作業を頑張る

結論から言えば、自社内で「365日いつでも配送」を実現するのは大変です。

土日祝日を休みにしていたショップの場合、休日出勤が必要。既存メンバーではシフトが埋まらない可能性もあり、かといって人を増やすと人件費がアップしてしまいます。

選択肢(2)発送代行サービスを利用する

商品の発送業務を代わりに行ってくれる「発送代行」サービスを利用すれば、自分たちが動く必要はありません。従来通り土日祝日を休みにして、物流のプロに任せることが可能です。

ただし業務委託するなら、コストや依頼できる内容をはじめ、複数の観点で比較検討して選ぶことが重要です。詳しくは次で説明します。

365日出荷が可能な発送代行業者の選び方

発送代行業者を選ぶなら、「365日出荷」を打ち出している会社を選ぶのが大前提です。

ほかにも「倉庫の立地が良い」「小ロットから対応可能」「コスト体系が分かりやすい」「オプションサービスが充実」「コンテナからのバラ下ろしに対応」なども大切なポイントです。

ポイント(1)倉庫の立地が良い

365日出荷するだけでなく、少しでも早く商品を届けられるのが理想です。立地の良い倉庫をもつ業者を選びましょう。たとえば次のような倉庫であればスピーディな配送が期待でき、コストカットにもつながります。

▼幹線道路や高速道路の出入り口に近い
「幹線道路に近い」「周辺に高速道路の出入口がある」「周辺の道路が広い」などの倉庫を選ぶと、輸送がスムーズ。発送の締切時間まで余裕ができます。

▼港や空港に近い
海外からの仕入れ品を多く扱う場合は、港や空港に近い倉庫がおすすめです。コンテナを陸上輸送する「ドレージ代」を下げられるので、コストカットにつながります。

▼関東と関西に倉庫がある
EC市場における配送先が関東圏と関西圏に集中していることを考えれば、関東と関西両方に倉庫があるのが理想です。より近い倉庫を使うことで、物流コストをカットすることが可能。距離が短ければ、商品到着までの時間短縮にもつながります。

ポイント(2)小ロットから対応可能

個人事業主や小規模ショップの場合は特に、小ロット可能かどうかも重要なポイント。というのも、発送代行を利用したいと思っても、小ロットの場合断られるケースが意外と多いためです。

「問い合わせても見積もりを出してもらえなかった」「出た見積もりがかなり高い金額だった」という話をよく聞きます。またいざ契約しても、「対応してくれる業務の幅が狭い」「発注者側の意向を聞いてくれない」といった話も。

小ロットでも気持ちよく引き受けてくれる発送代行業者を選ぶことが大切です。

ポイント(3)コスト体系が分かりやすい

365日出荷対応サービスを使えば、料金に上乗せの可能性があるのは仕方ありません。自社内で発送する場合と比べて、コストメリットがあるサービスを選ぶことが重要です。

さらに気をつけたいのが「オプション料金」です。基本料金はリーズナブルであっても、いざ見積もりが届くと、次のようなオプション料金が加算されている場合が多々あります。

【例】
・システム使用料
・事務管理手数料(毎月末の棚卸報告や入出荷報告など)
・ラベルシール貼り費
・アマゾン対応作業費
・送り状の発行手数料
・スタンプ押し印費
・納付書添付費用

これらが上乗せされると、最終的にコストが膨らんでしまいます。「初期費用無料」「保管料・梱包作業代込み」など、リーズナブルかつ分かりやすい料金体系になっている会社を選ぶことをおすすめします。

ポイント(4)オプションサービスが充実

365日出荷は、顧客満足度を上げるための一つの手段。ほかにも「特別なラッピング包装」「チラシやノベルティ同封」「家具の組み立てサービス」などを考えているECサイト運営者も多いのではないでしょうか。

365日出荷を頼める発送代行会社であっても、こうしたオプションが頼めるとは限りません。見積もり段階で、可能かどうかを確認しておくことをおすすめします。

ポイント(5)コンテナからの「バラ下ろし」に対応

倉庫でコンテナからのバラ下ろしに対応してくれるかどうかも、事前に確認しておきたいポイントです。

倉庫に届いたコンテナから貨物を取り出す「デバンニング」は、手間がかかる作業。気をつけることが多い上に、限られた時間内でミスのない丁寧な作業が求められます。そのため「365日出荷は対応だけれど、バラ下ろしはできない」と、断られるケースが多いようです。

バラ下ろしできない場合、パレットで荷物を保管することになります。するとバラ積みと比べて広い保管スペースが必要になり、パレットの処分代もかかります。つまり結果的に“費用が割高になってしまう”ということです。

海外からの仕入れ品を多く扱うネットショップ運営者は、バラ下ろし可能かどうかも確かめておく方が良いでしょう。

365日出荷で発送代行を利用するときの注意点

365日配送で発送代行を利用する際に、注意しておきたい点を紹介します。

注意点(1)そもそも敬遠する発送代行業者が多い!

何より注意したいのが、“そもそも365日出荷をやりたがらない発送代行業者が多い”という点です。

というのも“働き方改革”の時代。発送代行業者の立場からすれば、土日祝日も出荷するというのは真逆の動き。人員を増やそうと思っても、働き手不足でなかなか集まりません。

さらには「物流の2024年問題」もあり、「365日出荷には対応しない」という方針を採る発送代行業者が多いのが現状。そのため「取引中の物流センターに365日出荷を頼んだら、断られてしまった」という話をよく聞きます。

また仮に365日出荷が可能としても、既存システムの範囲内に対応を限定している発送代行業者も多いようです。柔軟な対応が可能かどうかも、事前に確認しておきましょう。

注意点(2)荷物が増えて大口になると無理な場合も!

発送代行で意外と多いのが「数が増えると無理だと断られた」というケースです。一言で倉庫といっても規模はさまざま。あまりスペースに余裕がない倉庫だと、大口の保管を断るケースが多いようです。

「せっかく出荷が増えてきたのに断られた」「繁忙期のロットに対応してもらえない」といった事態に陥らないように、最初から大口もOKな物流センターと契約しておくことをおすすめします。

さらには出荷可能数も事前に把握しておきたい情報です。

セール開催時や大型連休前などは注文が集中。ところが倉庫によって出荷できる上限数は異なり、可能であっても追加料金が発生する可能性もあります。

「出荷可能数はどれぐらいか?」「一定数を超えると追加料金が発生するのか?」なども確認しておきましょう。

まとめ

楽天の「配送品質向上制度」開始が近づく中、「365日出荷」は差し迫った課題です。発送代行をうまく活用して、スムーズなスタートを切ることをおすすめします。

ユウサイでは、EC物流代行サービス「サクロジ」を用意しています。「365日出荷」をお考えのECサイト運営者様は、ぜひお問い合わせください。

関東圏と関西圏にトータル約5,000坪の倉庫を構えており、いずれも港や高速道路の出入口から近くて入出荷に便利。コンテナからのバラ下ろしも可能です。

「保管料1日1円~」「契約日数1日~OK」で、小ロットや大ロット、規格外の商品も大歓迎。出荷上限数もありません。広告チラシを入れるような商品加工やキャンペーンに合わせた商品梱包、急な商品の組立検品なども対応可能。365日出荷を考えているEC事業者様は、まずはお気軽にご相談ください。

ユウサイのEC物流サービスについて、詳細はこちらをご覧ください。

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